山谷の風景その4

baha

カフェ・バッハという珈琲屋さん。
いつも混んでいて、まだ一度しか行ったことないですが知る人ぞ知る名店らしく、
ウチにくる人の中にはいつか来てみたいと思ってましたと寄っていく方もチラホラ。
正統派のザ喫茶店。カウンターに座るとガラスケースに入った豆がズラ〜っと並んでる。
手作りパンなども美味しいと聞きました。
公式HPによると、1968年より山谷の労働者たちと深く関わり、
与え、与えられる関係を築きながら現在に至ってらっしゃるそうです。
店員さんもテキパキしていて気持ちよく、コヒーは美味しかった。
店内にバッハが流れてたかは憶えてない・・・。

私は19の頃、上野の純喫茶みたいなお店でバイトしてた事があります。
コーヒーには銀色のトレーに銀色の大きなミルクピッチャーと大きな銀色のシュガーポットがドンって出てくる。
このミルクをつぎ足し、つぎ足しで全部使ってコヒーを飲むおじさんがいて、ついには
おじさんシフトが取られてちょっとしかミルクを入れないルールが出来たほど。
でもそのコーヒーはいつも煮詰まっていて、納豆みたいな酸っぱいニオイがした。
アメリカン頼まれると普通にお湯で薄めて出す。
「こうして薄めて薄めて儲けるから水商売言うんやで」と大阪から来た厨房のフジタさんが悪そうな顔して教えてくれたのを思い出します。
でも誰も文句言う人もいなければ、当時常連さんも多かったな、と思います。
今みたいに情報も多くない時代で、食べログなどで猛威をふるう評論家さんもいなかったし、なんかおおらかな雰囲気があったような気がします。
ホットコーヒーは最後まで飲む事はありませんでしたけど、
一つだけキラーメニューがあり、それがスパゲッティミートソースでした。
これは本当にうまくて僕はフジタさんにお願いして作り方を教わりました。
今でもザックリとレシピは憶えていて、相当暇か、ストレスが
溜まってくると衝動的に作ります。
半日位かけて作りますが、レシピ本見ながらの、男料理にありがちな、
次いつ使うの?的調味料やスパイスがあまり必要ないんです。
(もし興味ある方にはお教えしますよ!)
レモングラスとか2年ぐらい平気で冬眠させてしまうし、必死で探し出した材料も
2度目の出番はほとんどない・・・。不思議です。
「こぶみかんの葉」とか普通に書いてあっても、近所のスーパー「ライフ」には無いもの…。
これ書いてたらミートソース食べたくなってきた。
帰ったらあまちゃん最終回まで2週間分を見ながら作ろうかな?